こんにちは。青雲（あおぐも）です。
今回は私自身が気になった、「借金救済制度」というものに関してです。
youtubeでよく見る「この広告怪しいけど、結局どういうことなんだろう？」と感じたので本件をピックアップしてみました。
最近、変な広告が増えていますが、あくまでも広告なので詳細に関しては、あまり説明していないケースがあり、実際にやる勇気もないし、やったところで「詐欺にでもあったら嫌だなぁ」と損をしてしまった時のことを考えてしまいますよね。（私はそうです）
ちなみに私は現在、車のローンとＰＣのローン、奨学金を毎月払っていますが、これが減るのであれば越したことはないですよね、、
借金救済制度は実際つかった方がよい？
結論から申し上げますと、、、
本当に生活が苦しい人だけつかった方が良いと思います。
個人的には「金銭面で今より少し楽をしたいから」という理由でつかうのは、のちほどお話しますが、デメリットが大きいと感じました。
この制度には複数のやりかたがあり、
選択によってはかなり精神的にハードルが高いものだと思います。
そもそも借金救済制度って何なのか？
広告では「借金救済制度」「借金減額制度」といっているものは
じつは「債務整理」といわれる、法律で認められている手続きのことです。
債務整理は最近できたわけではなく、
以前から存在するもので、3つの種類があります。
①任意整理
②個人再生
③自己破産
の３つになります。
3つの債務整理について、利用者側が気になるポイントに絞ってお話します。
任意整理
任意整理とはカード会社などの「賃金業者」と交渉して「利息分を減額してほしいです！！」とお願いをすることです。
これはあくまでも利息分なので、借金の元本じたいは減ることはないのですが、利息分で過払い金があると判断された場合は過払い金が元本と相殺する形で減額されるケースはあるみたいです。
任意整理は過去に「利息上限法」の上限を超えて、返済をしていた方に向けて作られた手続きなのではないかと個人的には思っています。
特徴としては債務整理の中で手続きが簡単なほうと言われています。
また、賃金業者を選んで、
交渉ができるということ（他の2つの方法はできない）
↓
ここ結構大事です！！
賃金業者が選べることは結構重要なのです。
なぜなら借金には「連帯保証人」という存在がありますよね。。
この存在が精神的にハードルが高いといっていた理由です。
債務整理というのは借金が減るといえば聞こえはよいですが、
その借金に連帯保証人がついているのであれば、
借金をしている人から減額された分を
連帯保証人が肩代わりすることになるからです。
「ならば、連帯保証人がついていない借金だけを選んで
債務整理を行えばよいじゃないか」
「なんと任意整理の場合のみ、それが可能です！」
というわけになるんですよね。
これは大きな特徴だと思います。
個人再生
個人再生とは裁判所に支払いが困難なことを認めてもらい借金を5分の1程度まで減額する手続きのことです。
特徴としては賃金業者を選ぶことができず、すべての借金が対象となり、ローン完済していれば財産の回収がされずに済むということです。
借金額が大きくて、すべて返済するのは厳しいけど
財産を処分・回収されたくない人や自己破産だと職に影響が出る人におすすめの方法です。
自己破産
自己破産とは支払い不能であることを裁判所に認めてもらい、借金の返済義務を免除してもらう手続きのことです。
自己破産の特徴は借金がゼロになる！
これが一番大きな特徴です。
ただし、自己破産には2ステップあり、
①破産手続→借金している人の財産を換金してお金を貸している業者に公平に分配する手続き
②免責手続→破産手続をした後に残ってしまった借金の支払い義務を免除する手続き
つまり、借金がゼロになる代わりに自分がもっている財産はすべて換金されてしまうということです。
債務整理においての財産というのは一般的に20万円以上の価値があるモノに該当するといわれています。
債務整理のデメリット
なぜ今までデメリットを記載していなかったというと
3つの方法どれもデメリットが似ているんですよね。
３つの方法の共通している部分は
①事故情報に登録される
事故情報に登録されるとクレジットカードの新規登録や車、家などの購入時のローンが組めなくなります。（事故情報の解除は借金完済後、5年経過すれば解除となります。）
ただし、任意整理を行わずとも借金の返済が遅れた場合、事故情報に登録される可能性があります。
②財産が回収される可能性がある
車、家、PCなどの高価なモノをローンで買った場合、その支払いが完了していないとモノの所有権はそのローン会社にあるため、そのローン会社に債務整理の交渉を行った場合には、ローン返済中のモノが回収される可能性があります。
③連帯保証人が借金を背負うことになる
連帯保証人がついていない借金以外は連帯保証人が借金を背負うことになります。
また、個人再生・自己破産には別のデメリットもあります。
・債務整理を行う賃金業者を選択することができない
・個人再生・自己破産をしたことが官報に載る
・一部の職業に影響が出る（宅地建物取引士、税理士、公証人、交通事故相談員、固定資産評価員など）
それぞれの条件
ここまで読んだ皆さんはもしかしたら、やってみようと考えている方もいるのではないでしょうか。
3つの債務整理の条件についてお話します。
①任意整理
任意整理については裁判所を通さず、賃金業者に対して交渉を行うため、細かい条件はないと思いますが、借金を減額した上で、しっかりと支払いができる人でないと、わざわざ減額する意味がないので、ある程度安定した収入があるのが条件だと思います。
②個人再生
個人再生には住宅ローンを除く借金総額が5000万円以下の人で毎月安定した収入があるが、借金が大きくて、返済が間に合わない人のことが条件です。
また、借金の総額が100万円未満の場合は減額ができません。
③自己破産
自己破産には支払い不能であると裁判所に認められ、過去7年以内に免責を受けたことがない人であることが条件です。
自己破産における免責とは過去に借金を免除された人のことをいいます。
つまり、7年以内に債務整理などをして、借金減額や免除を受けた方は自己破産することができないということです。
なぜ手続きのことをこんなに広告でだしているのか
これは結論から申し上げますと、○○法律事務所などの集客のためです。
債務整理は法律で定められた手続きですが、大体は法律に詳しい弁護士を通して手続きを行います。
弁護士にお願いした場合には
着手金、解決報酬金、減額報酬金などを支払う必要があり、減額内容や法律事務所ごとに価格は違いますが、数社調べてみたところ、数万円～十万円くらいのところが多かった印象があります。
借金がどれくらい減るのかわからない状況でなおかつデメリットもあるのに、弁護士にもお金を払わなければならないのか、、
と気軽にはお願いできないとは思いますが、
相談自体は無料のところもたくさんありますので、相談自体は気軽にしても良さそうですね。
連帯保証人はどうなってしまうのか
債務整理を行う上で、個人的に一番つらいのが
「連帯保証人がいる場合」だと思います。
普通に人であれば連帯保証人の大体が親だと思うのですが、
自分から免除された借金はそのまま親に肩代わりしてもらうということになるので、かなり迷惑をかけてしまうし、
場合によっては親との仲が悪くなってしまったということに
なりかねません。
連帯保証人に肩代わりしてもらう借金については原則一括返済（交渉次第では分割もできる）になりますので、債務整理する前には連帯保証人にしっかりと相談できること、迷惑をかけてしまうことに対して謝罪ができる人、が私の中での最低条件だと思います。
そういった意味でも連帯保証人がついていない借金だけを選べる任意整理は
デメリットを考えた上でメリットの方が多いと感じられたのであれば、周りの人に迷惑をかけずにできるのではないかと思います。
さいごに
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
本当に債務整理を考えている方には
無料で弁護士に相談することが一番だと思います。
デメリットもありますが、借金がなくなり催促などのストレスから解放され、晴れやかな気持ちで人生を再スタートさせるのもとても重要だと思います。
考え方は人それぞれですが、結局は決めるのはあなた次第です。
デメリットを受け入れる覚悟があるのであれば、債務整理はあなたの人生にとって、新たなチャンスを生み出すきっかけにもなります。